知の快楽 哲学の森に遊ぶ
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福沢諭吉論


福沢諭吉の思想を一言で言い表せば、一国が独立するためには個人が自立する必要があるというものだ。その自立とは簡単に言えば、封建的な奴隷根性から脱して、西洋人並みに自由な人間になることだというものである。そこから有名な「脱亜入欧」という言葉が生まれてくるわけだが、これは別に自らを卑下した言い方ではなく、日本の文化の底にあるアジア的な奴隷根性を排して、ヨーロッパ並みの人権感覚を身に着ける必要があるということを、一言で言い現わしたのに過ぎない。かようなわけであるから、福沢諭吉の思想は「一身独立して一国独立す」というメーンテーマをめぐって様々なサブテーマを奏でる変奏曲のようなものである。
しかも福沢諭吉のその思想は、単に頭の中でこねくりあげた作り物ではなく、子供の頃から身に染みたものであって、物質的な実在感を伴ったものだった。福沢の一生は、封建的な奴隷根性との戦いの連続であったわけだ。それ故福沢の思想は、日本人に自主独立の精神を植え付けることを目的としていた。それは一方では、アジアに対する日本の優位を主張することにつながり、その勢いが余ってアジアを対象とした帝国主義的侵略を合理化する面がなかったとはいえない。しかし、そういうマイナスファクターを含めて、日本の近代思想を福沢がリードしたことは否定できない。ここでは、そんな福沢諭吉の複雑な顔を、読み解いていきたいと思う。



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福沢諭吉の思想
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