知の快楽 哲学の森に遊ぶ
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ルネサンス期の哲学


ルネサンスと宗教改革
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Erasmus




ルネサンスはヨーロッパの歴史を画す偉大な時代であり、中世から近代への橋渡しの役割を果たした。偉大な思想家は出現しなかったが、絵画、彫刻、文芸、建築など、さまざまな分野で新しい風を巻き起こした。

一方ルネサンスの落とし子ともいえる宗教改革については、日本人はあまり深刻に受け取ることがなかった。宗教改革は、ヨーロッパの精神史においては、ルネサンスとは比較にならぬほど大きな影響を及ぼしたのだが、日本人はそれを額面どおり評価することがなかった。それは日本の歴史の中で、宗教が政治や社会のあり方ときわどい関係を持つことがなかったという、歴史的な事情にもよるのだろう。

ルネサンスといえば、ダ・ヴィンチやミケランジェロに代表される絵画や彫刻芸術がまず思い浮かび、彼らの活躍した15世紀後半から16世紀前半がもっとも華やかな時期としてイメージされる。だがそもそもルネサンスは、一名を文芸復興ともいうように、文芸の分野での運動として始まった。

ダンテをルネサンス人に分類するのは多くの点で困難があるが、ペトラルカとボッカチオは立派なルネサンス人である。彼らは14世紀のイタリアに生きた人であった。このことから、ルネサンスは14世紀の半ばごろにイタリアで始まり、16世紀の末ごろまで続いた精神的な運動、あるいは雰囲気と定義することができよう。16世紀には、ルネサンスの精神はアルプスを越えて北方ヨーロッパにも広がり、その精神運動の中から宗教改革の運動が生まれてくる。

ルネサンスにはかように幅広い面があるが、本稿は哲学史をテーマにしている手前、ルネサンスが哲学史、あるいは人類の精神史の発展にとってどのような意味をもったのか、そこに焦点をあてて論考してみたい。




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